ロマンス、バイオレンス&ストロベリー・リパブリック (おすすめライトノベル)

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最近部屋を掃除してたら再発見した面白い本があったのでご紹介

 

「ロマンス、バイオレンス&ストロベリー・リパブリック」全二巻 深見真

 

です。

 

深見真氏は自分の好きな小説家、脚本家、漫画原作者です。

 

主にエンターテイメント寄りの作家ですが、昨今あふれてる「なろう系」の有象無象とは一線を画す

 

非常に筆力のある作家さんです。

 

意外に名前が知られてはいませんが、有名作品である

アニメ「PSYCHO-PASS -サイコパス-」や

ゲーム「凍京NECRO(トウキョウ・ネクロ)などの原案・脚本などを担当されている、とても才能のある方です。

 

小説・ライトノベル・原作漫画・アニメ脚本・ゲーム脚本etc…

現在ではかなりマルチな活動をなされています

 

深見氏の作品の特徴は端的に言うと「エロ・グロ・チャカ」です^^;

人によっては受け付けないダークな作風が多い印象ですが

 

個人的にはどの作品も「ハズレ」のない稀有な作家さんです。

 

最近は上記のようにアニメやゲームの企画に携わることが多い方ですが

結構小説も出されており、そのどれも非常に面白いです

 

そのいくつかある作品の中で一番お勧めなのが「ロマンス、バイオレンス&ストロベリー・リパブリック」という作品です

 

これはガガガ文庫によるラノベ作品ですが、上記の通り確かな筆力で書かれており

ファンタジー作品やミリタリー関係の知識のある人は当然として

比較的誰でも入りやすい内容の作品です。

 

話の内容としては

魔法があり、エルフやドワーフがいるファンタジー世界を下敷きとしていますが

 

昨今はやりの異世界ものとは一線を画しており、ファンタジーの中に深い造詣に基づいた「現代のミリタリー」の概念が織り交ぜられたかなり斬新な、深見氏らしい作風でありながら

 

題名の通り「ロマンス」ものとしても非常によくできた小説です。

 

文章だけでも普通に面白いのですが、表紙挿絵にこれまた一級のイラストレーターである「織田non」氏を起用しており

氏の描く美しくも官能的な絵が絶妙にマッチして極上のエンターテイメント作品となっております。

 

内容としては、上記の通り魔法や亜人種のいる異世界を舞台としておりますが

実は現代文明の滅びた遠未来という設定です

 

主人公は魔法を使用できる「特殊部隊員」の一員で、ファンタジー作品にありがちなチート能力の持ち主などでは一切なく

魔法は申し訳程度に使える程度の一兵士です

 

「特殊部隊員」と書きましたが、これは比喩でもなんでもなく

現代の軍の特殊部隊そのものであり、銃の代わりに魔法を使う純粋に戦闘単位の一部で、その意味でも非常に斬新な設定です

 

深見氏の作品の特徴として虚構に現実を織り交ぜるという手法を得意としており

この作品ではまさにその手法が最も生かされています

 

一巻は主人公の独白形式で始まり、導入として「対テロ軍事作戦」のエピソードを描きつつ作品世界の設定を説明する形式で話が進んでいきます

 

主人公の所属する部隊は対テロ作戦を中心とする純粋な軍の特殊部隊なのですが、「あるエルフの少女を誘拐する」というイレギュラーな作戦を命じられるところから思いがけない方向に話が進んでいくという展開です。

 

第一巻で見事に完結しているのですが、人気があったのかその後日談として第二巻が出ましたが

 

決して蛇足にはならず、第一巻の後日談でありながら一巻と違う方向で主人公の活躍ぶりが見事にえがかれ、英雄譚として展開していく圧巻のストーリー展開になっています。

 

本作の特徴としては戦闘や登場人物の心理、ロマンス、濡れ場(笑)全てにおいて繊細かつ丁寧でありながらテンポの良い描写がなされており

 

まぁ、色々書きましたが「とりあえず読んどけ!」と自信をもってお勧めできる作品です。

 

全二巻ですが、両方読むことをお勧めします